Projectプロジェクト事例
事例④
実証実験
電子図書館の実証実験
システム開発会社
- 背 景
-
- 公立図書館における電子図書の貸出ニーズは顕在化していたが、コンテンツの需要と供給側の利害調整をはじめ様々な課題を抱え、ガイドライン整備が遅れていた。
- 目 的
-
- 総務省の「新ICT利活用サービス創出支援事業」の一環で、神奈川県内の市中央図書館及び、市民などの協力を得て、公共図書館における電子書籍の取扱いに関する実証実験を実施。
- 実証事業を通じて公立図書館における電子図書貸出に関するガイドライン整備と、需要性の検証を行う。
- 調査方法
-
- 市中央図書館、電子図書館利用者(主に市民)、市内のカフェ、地元に所縁のある出版社、地元の歴史に因むコンテンツを提供されている社寺仏閣。
- プロジェクトの内容
-
- 実証実験実施協力を頂ける公立図書館の選定・交渉、実証実験実施の広報活動(市民への参加呼びかけ)、地元に所縁のある出版社への既発刊図書の電子化と納本依頼・交渉、社寺仏閣が制作・配布/販売されているコンテンツの電子化と納本依頼・交渉、市内のカフェで電子図書が閲覧できるよう端末の設置協力の依頼など。
- 電子図書館利用者の募集・IDパス発行管理、事務局、利用者アンケート設計・実施・集計・分析、市中央図書館内設置端末の利用者観察調査・分析。
- 調査内容
-
- アクセス分析(利用時間帯、一人当たり利用累積時間、コンテンツのジャンル構成比など)、システム(画面)の使いやすさ、特殊機能(拡大、しおりなど)の評価、有料化の受容性など。
- 成 果
-
- 図書館や市民参加型のスケールの大きな実証実験で、図書館への協力要請、出版社への紙コンテンツの電子化と電子納本への協力要請は粘り強い交渉を要した。
- 出版社においては著者含め書店での売上減少への危機感がある中、貸出の有料化も視野に入れた検証である点への粘り強い理解促進・説得交渉が奏功し、公立図書館の電子コンテンツ流通をより客観的な仕組で実証できた。